以前記事にしたことがありますが、僕はB'z好きです。
taknak-diary.hatenablog.jpそんなこともあり、ここ5週間の毎週末ずっとB'zの配信ライブ、B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-をみてました。
1988年にデビューして2020年で33年目となるB'zのキャリアを5つの時代に分割し、各時代でセットリストを組むという往年のファンにはたまらない配信ライブ。
これはこれで素晴らしかったんですが、それぞれの感想を書いてもニッチ過ぎるので控えておくとして、先日ついにDay 5にて5 ERASが終了しました。
その最終日、2020年のB'zということで新曲が演奏されたんですが、その歌詞を聴いて改めて思ったことがあるので書き留めておきたいと思います。
新曲、「YES YES YES」
今回演奏されたのは、「YES YES YES」という曲。
冒頭、教会のオルガンのような荘厳な前奏とともにサビのフレーズでもある
他人(ひと)の幸せ喜べる
人間(ひと)になりなさい
引用:B'z「YES YES YES」(作詞:KOSHI INABA/作曲:TAK MATSUMOTO)
が歌い上げられます。ちょっとびっくりしました。
300曲以上の曲がある中で、「なりなさい」っていうような指示調の歌詞はあまりないからです。
(フキアレナサイ的な、比喩としての指示はたまにありますが...)
そういった荘厳で意味深な冒頭から入った割に、メインの部分はマラカスだったりコンガ的な軽快なパーカッションが入っていたりと、豪華でコミカルなサウンドになっています。ギターも聴かせるというか、楽しませる感じですね。
他にどんな歌詞が出てくるかというと、耳で聞き取れた範囲では
何より誰かが下手こいたら最高
はしゃぎ勇み しょっ引いては
市中引き回し 磔、獄門
今いったい何時代?
危ないムードだけ大げさに煽って
不安だの不信だのバラまく先生
俺は俺でそんな空気にうっとりして
酔っぱらっちゃうから手に負えない
脳を突き付ける快感にずっぽりはまってる
というような歌詞がAメロ、Bメロにあります。うーむ。
今いったい何時代?
最初に聞いた時はハッキリ歌詞の全体像が見えていたわけではないので「変わったサウンドの曲だなぁ」と思っていたんですが、配信ライブならではの追っかけ再生で何度か聞きながら歌詞を書き起こしてみてびっくりしました。
世相を反映した曲を作ったりすること自体はそこまで驚くことではないです。
Day 5のラス2で演奏してたC'monなんかは2011年リリースで、東日本大震災に対する想いを乗せて作られていましたし、当時のLIVE-GYMのMCなんかでもその胸中が明かされてたりしました。
1人じゃ何もできない
今ごろ 知らされる
風に乗って飛んでくる 誰かのcryin'
いつものように 僕は耳を塞ぐのか
引用:B'z「C'mon」(作詞:KOSHI INABA/作曲:TAK MATSUMOTO)
当時も感じるものが多い曲でしたが、今のこの世の中で聞くとまたこの曲が違った風に聴くことができました。大好きな曲のひとつです。
話を戻して、世相を反映することは普通のことなんですが、やはりB'zにとっても今の時代がこう映っていたんだなということを感じました。
歌詞の内容は見てわかるように、SNSを中心としたセンセーショナルな情報流通を指したものだと思います。
そして、それに浸かってしまっている人たちや社会のことを、「今いったい何時代?」と言っているんでしょうね。
Twitterなんかを使っていてそれをリアルタイムに見ることもありますし、ある程度盛り上がってからまとめサイトでそういった場面を見ることがあります。
そういったところとは少し遠いところにあった、B'zらしい少し古くさい(DINOSAURツアーでそんなMCがありましたね)、歌詞の世界の中でもこういった表現が出てくることを少し重く、悲しく感じました。
「他人の幸せ喜べる 人間になりたいね」
この曲、サビの言葉はAB同じになっているんですが、ラスサビだけ少し違います。
他人(ひと)の幸せ喜べる
人間(ひと)になりたいね
握りしめた石つぶて捨ててごらんなさい
YES YES YES
そうでしょ
となっています。
AメロBメロの歌詞で思うことはありますが、結局はこれなんだろうな、って思いました。
僕も疲れがたまっていたり、イライラしていたりすると、つい入ってきた情報を斜に構えて受けてしまうというか、「他人の幸せ喜べ」ない状態になることがあります。
ゼロサムゲームみたいなものでは、他人のプラスが自分のマイナスみたいなことになり、ネガティブに受けるのも無理ないことがありますが、他人のことが自分のプラスマイナスに直接影響を与えることなんて稀です。
なので、他人の幸せなんて、どう考えても素直にプラスに喜んでおくのが一番いいんです。
ただ、簡単にそうはいかず、「他人の不幸は蜜の味」なんてことで歌詞に歌われているようなことが現実にあり、だからこそ、このラスサビのように「なりたいね」って当たり前ことを、この歌で歌っているんだと思いました。
奮い立たせるようなメッセージ性を持つ曲は多くありましたが、こういった警鐘を鳴らすような、かつそれに指示語をともなった曲はかなり珍しいんじゃないかなと、結構衝撃を受けましたね。
でも、何度か聴いていて、メッセージそのものもそうですし、どこか楽しげなサウンドを聴きながら、「人生もっと楽しくやろうぜ」ってことが感じられるようでした。
他人の幸せ喜べる自分でいたいし、他人の幸せに触れていられる人生を送っていきたいですね。
円盤化して!
さて、とにかく5週間に及んだ5 ERASはめでたく完走となりました。メンバのMCにもありましたが、「別のツアーの初日をずっとやっている感じ」というように、とても濃厚な5公演でした。
20年ぶりみたいな曲もありましたし、過去の曲を今のサウンドにしたこと、あるいはメンバ刷新した中でまた過去のメンバで演奏していることなど、とても貴重なライブになっていたと思います。
一応、このライブは全国で大規模にやるLIVE-GYMではなく、その前哨戦のようなSHOWCASEの名を冠しており、通常であれば円盤化されることは少ないタイプのライブということになります。
しかし、しかし...!
これはぜひ円盤化していただきたいですね!どうぞよろしくお願いします!😭
あっ、もちろんこれをベースにLIVE-GYMに展開してもらってもいいですよ😎
【追記】祝・円盤化決定!
5 ERASから約半年の2021年5月21日に円盤化が決定しました!各日程ごとの円盤化で、全日程揃うコンプリートBOXは3万円超え...しかしメイキングディスクもついているので仕方ない...買いましょう!
お読みいただきありがとうございました!
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