嗚呼、麗しのカメラ沼文学
突然ですが僕は変わった文章が好きです。人によっては変態などと表現したりもするようなそんな文章です。
僕のフォロワーでいけば、
みたいな。とてもいいですね。端的に言って頭がどうかしています(誉め言葉)
しかし世界は広い。
変わった文章はふとしたところで生まれますが、中でも僕が好きなのは題名にもある通り、いわゆるカメラ沼にまつわるものです。
今日はそんなカメラ沼から生まれた名文、カメラ沼文学を紹介します。
その①:レンズ沼の住人の金銭感覚
まずはここからいってみましょう。
カメラ沼、って言うとカメラ系で一番広く沼を表現した言い方ですが、これはその中でもレンズに関しての沼について述べた名文です。
僕がこれを知ったのははてブからでしたが、ブコメあたりからもこの名文に対する畏敬の念が感じ取れます。
この記事に触発され、
「これは撒き餌レンズ、3万円…安い!」昔はこんなこと言う人を狂人のように感じてましたが、ようやく最近理解出来るようになって来ました
とか、
カメラには不案内でなに言ってるか全然わからないのだが、気持ちと熱量とお目々ぐるぐるだけは死ぬほどわかった。こまけえことはいいんだよ。人生は消費なんだ! というロックンロールだけがそこにある。
などと、読み手にもいくらかの影響を与えていることがわかります。これぞ名文の力。
どれどれ中身は...
それでは改めて中身を読んでみましょう。中から感銘を受けた部分をいくつか紹介します。
ちょっと気になる描写の作例を見てしまったりすると、コンビニでお菓子を買うような感覚で購入してしまう。
いや、むしろ割高なコンビニでお菓子を買う方がかなり躊躇する。
わかる。コンビニのお菓子は間違いなく高い。
2万円以下は散財にカウントされないという謎ルールもあるので、購入したことすら本人の記憶にないことも珍しくない。
まぁこれはあれですね、○万円以下は固定資産にならないから消耗品として通常経費で落とせるとかそういう感覚に似ています。
自分株式会社の経理担当がそう言ってるんですもの、まったくもって仕方ない。
買取優待券シールや下取り交換10%UPなど各種割引のお得感に魅了され、購入価格との差額(支払額)が5万円を切ったあたりから「実質無料」などという常人にとっては訳のわからないことを言い始めるのである。
この「実質無料」という概念はとても大事です。覚えておくように。
そして悩んでいる時間は負債と言い始め、無料なのに負債を発生させるわけにいかず我先にと購入するのである。
これも大事です。
Time is Money、悩んでいるというそのことが時間というお金を時々刻々と失わせているのです...いそがなきゃ...(遠い目)
その②:ヨドバシカメラの店員がお客を沼へと沈めていく様子
続いては界隈では有名な実録・カメラ沼レポートです。
事の発端はツイ主がヨドバシAkiba(アキヨド)に行ったところから。
ワイ「安くて軽いカメラ、EOS Kiss 7X下さいな」
ここからすべてがはじまりました。続きはぜひTogetterでどうぞ。
ユーザ思いの素晴らしい接客がヨドバシカメラからは感じられますね。みんなカメラがほしくなったらアキヨドに行こう。
その③:レンズ沼とは?
さて最後に、この手の文章の中では僕が一番最初に名文だと思ったものです。
このサイト自体は泣く子も黙るあのライカのファンサイトなのですが、その片隅に「レンズ沼とは?」というなんとも業深いページがあります。
このページの恐ろしいところは、
レンズ沼(れんずぬま、英語: lens swamp / lens numa)とは、(ライカなどの)レンジファインダーカメラ、一眼レフ、ミラーレス一眼などの交換レンズを次々に購入してしまう趣味を言う。
などという、なんともWikipediaチックな、真実性を重視した中立的な解説になっているページなのかとおもいきや、途中からどう見てもおかしいトーンになってくるところ。
レンズは人を文学者にする
例によって、このページの気になるところを抜き出してみます。
若い頃に憧れたレンズ、当時は欲しくてもとても手が届かなかった高価なレンズ。それは初恋に似ている。募る想いと叶わぬ恋。今の自分なら購入できる、今の経済力で購入できる、大人買いだって出来る。憧れのレンズを購入するということは、好きで好きで大好きだったけど一度も付き合うことがなかった、初恋の相手と結婚できるようなもの。幸せを感じながら、自分自身の成長を喜ぶ。
もうすでにアレですね。たまらないカメラ沼文学の香り。
無限地獄
あと3本買ったらやめよう。そう自分自身に言い聞かせながら、残り1本になった時点でふりだしに戻る。いつまで経っても、後3本買ったらやめようと思いながら。それは、無限地獄か、はたまた、無限「天国」か。この気持ち良さは「天国」に違いない。
ハハハ、うまく言いおって。
「正しくは無間地獄だよ」などと野暮なこと言わぬように。文学だから(真顔)
レンズ沼を楽しもう
人生一度限り、今この瞬間は二度と訪れない。レンズ沼にはまってもいいじゃないか。今日一日を、精一杯楽しもう。現在の一瞬はこの上なく素晴らしい一瞬である。
レンズ沼にはまってもいいじゃない。
このように、カメラ沼は人を文学者にする力があるのです。
おまけ:カメラバカにつける薬
カメラ沼文学に興味を持ったそこのアナタ、ぜひググるなどして新たなカメラ沼文学を探してみてほしい。
しかし、いきなり文学というのもハードルが高いと思うので、そんな方はぜひマンガ「カメラバカにつける薬」からスタートしてみてください。裾野が広いのもカメラ沼の懐の広さを感じさせますね。
ちなみに僕が好きなキャラは "患者" です。
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