今年もこの時期がやってきました。
さすがに100個コメントはしませんが、印象深かったものを10個くらい改めてナナメ読みしてみようと思います。
- その① 1位: 普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方
- その② 9位: 100日間おなじ商品を買い続けることでコンビニ店員からあだ名をつけられるか。
- その③ 21位: iPhoneでの料理撮影が苦手なライターがカメラマンに論理的に指導を受けた結果→憂鬱な撮影が楽しくなった
- その④ 35位: 批判の文化が日本を技術後進国にしているかもしれないという話
- その⑤ 36位: 中古マンション購入の注意点!プロ秘伝の209項目チェックリスト
- その⑥ 44位: よく心理戦で「相手は私の思考を読んでこうするから、それに対し私はこうする」みたいな読み合いがありますが、ずっと互いに読み合っていたら無限ループで切りが無いはずです。どこまで読むのが正解なのですか?
- その⑦ 73位: 鉄のフライパンの再生とメンテナンス
- その⑧ 97位: クソデカ羅生門
- 番外 51位: 2019年「はてなブックマーク年間ランキング」トップ100
- おわりに
その① 1位: 普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方
2020年のブックマーク1位がこれとのことでした。ほぼ1年前の記事ですね。
コロナショックどころかまだコロナ?なにそれ食えんの的なタイミングで、2019年の株高を受けてかの有名な妖怪、「そろそろ天井おじさん」が現れていたのではないかと推測します🤔
GitHubに置いてある珍しいお金文書ですが、この方自身はGoogleのエンジニアだということですが、この2万文字を超える作品を作り上げたきっかけは、
筆者が調べた限りは、資産運用に関するネット上の情報はそのほとんどが思い込みに基づくものであったり、明らかな誤りが含まれていたりと、信頼できる情報は非常に少なかったです。もちろん一部の人は良識あふれる記事を書いていましたが、「普通の人」がそれらを自分で発見して理解して活かすのは難しそうです。
少なくとも筆者が知り合いに安心してオススメできるような、必要な情報を 1 ページにまとめた記事は皆無でした。そのため、筆者の考えをなるべく 1 ページ(?)にまとめて共有することにしました。もともとは知り合いだけに共有するつもりでしたが、公開しました。これで筆者も次からはこの記事の URL ( https://hayatoito.github.io/2020/investing/ ) を教えるだけで済みます。
ということらしいです。
毎回毎回個別に説明するのは面倒なので、入魂の一作を書き上げ、あとはそれを適宜参照できるようにしたいってことのようですが、そのおかげでこんな素晴らしいものを読めているので感謝感激雨あられでございます。
さて、投資に関するベストプラクティスみたいなものはSNS上で日々舌戦が繰り広げられいますが、この考え方が秀逸なのは
- 資産運用は趣味ではない。
- 資産運用を始めてみたいが何をしてよいのかわからない。
- 資産運用をすでに行っているが毎年ころころと方針を変えてしまっている。
- 資産運用に無駄に時間ばかり費やしている。
- 今のところ資産はすべて銀行の普通口座や定期預金にいれている。このまますべて現金でおいておくのも何か損しているみたいでモヤモヤする。だけど難しいことは勉強したくないし時間も使いたくない。
という特性を持つ「普通の人」のみをターゲットにしていることです。
特に「投資は趣味ではない」「勉強したくないし時間も使いたくない」という前提が大事で、それゆえに
この方針をちゃんと守っているならば資産運用に使用する時間は 1 年に 30 分もないはずです。
もし、自分が:
- 1 年に 30 分以上資産運用に時間を使っている
- あるいは、1 年に 1 回以上最初の方針にはなかった「投資判断」を行っている
のであれば、それは最初の方針を曲げてしまっている、何かが間違っている証拠です。長期的にはその「ツケ」は必ず払わされるでしょう。
と、徹底的に省力を掲げていることです。
僕はそうですね...1ヶ月で100時間くらい考えている可能性すらありそうです😇(昇天)
そうやって、短期的な動きに右往左往しないことはもちろん、数年に1度の暴落相場でも微動だにしないレベルの省力観で、端的に結論を出しているところが素晴らしいです。
もちろん、その理論的な裏付けもしっかりしていて、効率的市場仮説やポートフォリオ理論を理解しつつ、統計シミュレーションなども行った上でこれを書いているため、魑魅魍魎が跋扈するブコメにおいても内容を否定するようなコメントはほとんど見受けられなかったように思います。
全人類に通用はしないにしても、多くの日本人に通用するベストプラクティスとしてこれを超えるものが次にいつ見れるのかと思うくらい、素晴らしい出来だと思いました。
その② 9位: 100日間おなじ商品を買い続けることでコンビニ店員からあだ名をつけられるか。
ただ、毎日おなじものを買っていることで「店員さんにあだ名を付けられているのではないか」と不安になったことはありませんか?
100日間おなじ商品を買い続けることでコンビニ店員からあだ名をつけられるか。
それを検証したいと思います。
私が100日間買い続けるもの、それはビスコです。
大体こういうのって第1とか第2ステップくらいはいいと思うんですよ。あー、わかるわかるー、って感じで。
問題はその次で、それをやってみようかというところに常人との境界があり、さらに100日という思いつきだけで走破できるものではない計画をひっそりと決意し、それを淡々と報告する感じ、それがとても魅力的に感じます。
こういう人たちの特徴は、現実の受け入れがとてもフラットなことですね。
いつもの『気だるげな女性』だったのだが、会計時に「ビスコ、好きなんですか?」と尋ねられた。突然のことにびっくりして私は無言でニコっとするのが精一杯だった。そして相手に認知されてると思うと店に行くのが途端に恥ずかしくなる。
自分のペースで生きているところに、外からのアクションが入るものの、すこし驚いて自分なりの落ち着きの中で生きていく感じがいいですね。
今回改めて読みましたが、やはり良い味わいがあります。
その③ 21位: iPhoneでの料理撮影が苦手なライターがカメラマンに論理的に指導を受けた結果→憂鬱な撮影が楽しくなった
僕もカメラを使いますし、その中で構図や光の勉強もしているので、革命的な何かを知ったというわけではないんですが、こうやって改めて「日常の何気ない工夫」を見ると、自分のまわりにもまだまだ工夫できることがあるのかなぁ、なんて思ってワクワクします。
缶コーヒーBOSSのキャッチコピーで、「このろくでもない、すばらしき世界」ってのがありましたが、そんなすばらしき世界を感じたような気がしました。
その④ 35位: 批判の文化が日本を技術後進国にしているかもしれないという話
さて、これはちょっと本業柄というところではありますが、あの接触確認アプリCOCOA誕生に関しての話です。
社会がコロナに直面してまだポストコロナやアフターコロナとかそんな話すらなかった4月5月の時期から、AndroidやiOSのAPI仕様に基づいて、その原型となるアプリがいくつか有志で作られていました。
悪く言えば乱立していたその状況から、厚生労働省の旗振りによってそのうちの1つがCOCOAに採用されたんですが、そのリリース当初に実装上の問題で、有志で力を注いだ開発者たちが結構な批判を浴びていたんですね。
そういった「批判」についての記事ですが、こういった減点法的な発想は確かにイノベーションというか、新しいことへの挑戦を阻む温床ではあるので、社会的混乱の中、誰もが不安で攻撃的な一面を持っていたとはいえ、考えさせられる内容だったなと思いました。
その⑤ 36位: 中古マンション購入の注意点!プロ秘伝の209項目チェックリスト
これが公開されたのは2020/1/20で、まだコロナがさほど問題視されていなかった時期です。1位の「普通の人が~」とともに、今年は豊作だなぁなんて思っていましたが、たまたまでしたね。
さて、この記事の公開元は不動産仲介やリノベーションをやっている会社なんですが、まさにそういったプロの目線でかなり網羅的に作られたチェックリストでした。
一通り目を通してみて、確かに大事なことだなーと思うことが多く、完成度に感動したことを覚えています。
一方で、タイトルにもある通り「209項目」を出し惜しみせずに公開しているわけですが、気にすべき内容が増えすぎてしまい、結局好みの物件を見つけられない、なんてことにもなってしまいそうです。
209項目をどのような優先度で使い分けていくかはそれこそプロの感覚ではあるので、秘伝のノウハウを惜しみなく公開しても、それでそのまま専門家の存在意義が失われるとは限らない、なんてことを思ったりしました。
その⑥ 44位: よく心理戦で「相手は私の思考を読んでこうするから、それに対し私はこうする」みたいな読み合いがありますが、ずっと互いに読み合っていたら無限ループで切りが無いはずです。どこまで読むのが正解なのですか?
このタイトルを見て、なんかカイジと利根川の読み合いみたいな話だなぁ、と思って開いたら回答が真っ先にその例を挙げていて思わず笑ってしまったことを覚えています😇
裏の裏をかく、裏の裏の裏をかく、みたいなことできりがないとは思うものの、利根川が言っていた通り、実在の相手をどこまでも読み切ることではなく、「自分の中に作り上げた妥当な相手像を読む」ってことに行き着くのは、なかなか皮肉で愉快なもんですね。
その⑦ 73位: 鉄のフライパンの再生とメンテナンス
私の本業はSEですが、それゆえにこういった物理的にアプローチする専門性を持ち合わせていません。
一方で、このように「モノを大事にしたほうがよい」ってことは親から刷り込まれた価値観になっているので、こういった物理的なメンテナンススキルにはとても憧れの気持ちがあります。(なのでいつか田舎で倉庫を持ち、DIYに興じたいと思っています🙄)
こういったメンテナンス系では、YouTuberの圧倒的不審者の極みを他に見てますが、包丁ってすごいんだ(小並感)っていつも見ながら思います。
砥石を倍速でシャカシャカしているのをじっと見ているのはなんとも言えぬ快感が...あると思いますが皆さんどうでしょう。
その⑧ 97位: クソデカ羅生門
タイトルからしてパワーがありますよね。
どうして羅生門をクソデカくしようと思ったのか、というそもそもの疑問がありますが、ただ単に突飛な発想をしているわけではなく、そのアイデアを豊富な教養でもってこうしてまとめ上げているのはギャップ萌え的にとても好感がもてます。
こういったパワーワード文学(適当に命名)は他にも色々考えられそうですが、この短く知名度のある羅生門が取られてしまっているので、他だとどんなものだといいでしょうね。
番外 51位: 2019年「はてなブックマーク年間ランキング」トップ100
2020年トップ100に2019年トップ100があるのはマトリョーシカというか、フラクタルな感じがしてなかなかいいですね。ついでに2019年も見てしまいました。
おわりに
はてブはほぼ毎日見ているので、このランキングに載るクラスのものは基本全て知っているんですが、1-3月くらいのものは特に、「えっ、これって去年だったの?」と思うことが多くありました。
それだけ人の記憶というのは適当なものですので、こうしてランキングが毎年リリースされるのはとてもありがたいです。
ちなみに、年に関係ない歴代ランキングをまとめているサイトを発見したので、今度はそっちを見てみたいと思ったりしています。
お読みいただきありがとうございました!
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