たくなくの雑記帳

思ったことを書き留める雑記帳

2021年「はてなブックマーク年間ランキング」トップ100をナナメ読み

去年もやってたのでやってみます。気になったはてブをいくつか振り返り。

その① 2位: 浄土真宗の僧侶です。初めて書き込みます。

1位をすっ飛ばして2位から。2021年1月にリモート葬式をしたら絶縁されたという匿名ダイアリーがあり、それに対する応答として現職の僧侶が書かれた(とされる)内容です。
2021年1月頃といえば東京で1日3000人近い感染者が出て、大騒ぎしていた頃なので、葬儀を主催する側としてコロナを気にしたのも当然だろうなと思います。

そうして決まったリモート葬儀に対して親族が激怒して絶縁されたという話なのですが、個人的にこのやり取りを見て、コロナの中で誰もが敏感に、ピリピリしながら生きているんだなということを思った覚えがあります。
する側はする側で、祖父が亡くなった悲しみとともに万が一のことを考え、行く側は行く側で日々コロナで大騒ぎしていることに辟易していたところ、お世話になった祖父が亡くなったときて、それぞれの思いがあったことと思います。そうしたピリピリの中で、それぞれの思いが行き場に困り、こうして衝突し、あるいは失わずに済んだものが失われてしまうということが、至る所で起きているんだと、そのように感じました。

 

そうした折、この僧侶の書き込みを見て、これがリモート説法であること、そして説法が「これからも生きる人が乱れた心を整理し、折り合いをつけるためのきっかけ作り」であるのだと改めて思いました。

そんなもので台無しになるのが仏の教えならば、仏法は2500年も受け継がれたりなどしません。

人の死という、最も象徴的に人の心を乱すイベントに登場する宗教の教えが弱った心の支えになってきたからこそ、長い間信じられているし、それを支える人たちもやはり並々ならぬ思いでその瞬間に立ち会い続けているんだなと、実感しました。

 

その② 7位: Microsoft公式ツール「Powertoys」を解説。なんでこの機能、Windowsに標準で入ってないの?という神機能が特盛!

2021/1/2掲載の記事ですが、確かにこれもありましたね。

Windows 11になりましたが改めて入れるものは入れてみようと思います。

その③ 10位: サイゼリヤの完全攻略マニュアル

こういうの好きなんですよね、情熱の塊みたいな食べ物系レポート

東京オリンピックの時にセブンを愛してしまった記者の方がいましたが、あれ系ニュースもすごく好きな部類でした。

サイゼリヤ、個人的に好きなんですがコロナでほとんど外食しなくなってかれこれ2年は行ってない。テーブルいっぱいに注文並べて3000円の激安に驚くあの感覚をまた味わいたい。

その④ 19位: 高卒新人に資産運用を説明する

2020年の1位は普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方というお金の話題でしたが、こちらも非常によくまとまっていていい内容だと思いました。

なかなか分量もあり、ブコメでもあったように「この内容では理解できない」というのももっともだと思いますが、元々筆者が書いているように、「この内容で説明するためのメモ」なので、この一行一行ずつ人生の先輩から説明とかQ&A対応してくれるのなら、この上ない教材だなと思いました。

なんだかんだ、「読めばわかる」と簡単に言われるものは多いですが、

  • その文章に出会う場所にいる
  • その文章を読む気になる
  • その文章を読破できる
  • その文章が省略した部分を補える
  • その文章の意味を理解できる

というように、「読めばわかる」までの道のりは実際とても険しいものです。

もしFPという人がいるなら、この文章の一行一行を読み聞かせ、理解に導いてあげるのがよいのかもしれませんが、現実のFPは簡単な家計診断と、手段の提示くらいまでしかやってくれないので、この筆者がいる会社はとても恵まれているんだなと思いました。

その⑤ 40位: 「ごめんなさい 救助のヘリじゃなくてごめんなさい」

3.11の中でもとくに有名な、田畑を遡上する津波の映像を撮影したカメラマンとヘリ操縦士の方の記事。

もはやここで特にコメントできるものでもないけど、

「あの現場を撮ったことに対して、誇りを持て」と言われたこともあった。撮った映像は貴重だと感じるが、そういう風に思うことはできなかった。自分の成果ではない。逆に、ヘリのおかげで自分の命が助かっただけだというのが正直な気持ちだった。

同じヘリに乗りながら、残ってニュースを伝え続ける選択をしたのが、小嶋陽輔だ。当時は入局8年目で、仙台局のカメラマンだった。

震災が起きた翌日の12日、鉾井に代わってヘリに搭乗。そこで見た光景について、「見てしまった十字架を背負った」と彼は語る。

というところ、こうして自分の気持ちをメディアで吐露すること自体にも10年を要した内容でもあったと思うので、その重さを感じました。

その⑥ 47位: 優秀さについて

システムの世界では有名なJenkinsというOSSを開発した川口さんの記事。

優秀さという何らかの尺度があり、その尺度における頂を目指す人たちがいて、その頂から外れた人たちを馬鹿にするような話の中に、

同じソフトウェア・エンジニアリングだって、環境や前提がちょっと変わると、あるべき頂の姿が全然変わってくる。しかし、なかなかそれに気づかない人が多い。銀行のソフトウェア開発を馬鹿にするウェブサービス界隈。いつだって人は知らない世界のことを小馬鹿にしているものだ。

それは当人にとっては心からの真実なのだ。当人を知る周りの人も「あの人ならそうだろうな」と思うだろう。そうじゃなければ単なる恥ずかしい勘違いだ。しかし、それでもなお、聞く方は将棋の羽生さんが田舎初段を捻り潰すのを見るような後味の悪い感じがしてしまうものだ。

そういう行為に透けて見える、周りの人に対する自分の評価というのは、結局自分を映す鏡だ。自分の周りが駄目なやつばっかりだと思っている人は、だからちょっと胸に手をあてて考えてみてほしいなと思う。

という立ち振る舞いを見ることは、何もソフトウェア開発やシステムに限った話ではなく、何かの優秀さを感じた人が、その単一の尺度に何でもかんでもを当てはめた結果として、そうした立ち振る舞いが現出するんだと感じました。

やれ「このおいしさを知らないなんて損してる」「まだこれをやってないなんて遅れてる」なんてのもその一種ではあるので、そうした言葉や思いが自分の中に浮かんできた時には、「自分を映す鏡」だとして気を付けるようにしたい。

その⑦ 50位: みずほのシステムについて質問です

これは僕がシステム関係の仕事をしているからですが、これほど痛快なやりとりを見たのは初めてでした。

教訓であれ、笑い話であれ、銀行のシステムというものは複雑さや厄介さの象徴としてたびたび語られます。質問者もそうした気持ちの延長で、銀行のシステムに詳しいであろう回答者に軽い気持ちで投げかけたのかもしれません。

特にMUFGに至っては、統合前の4行が使っていたベンダーはIBM、日立、富士通の3社であり、これは奇しくもみずほと全く同じでした(興銀が日立、富士がIBM、第一勧銀が富士通)。全く同じベンダーによる統合を経たのに結果が異なるのはなぜでしょうか。経営が異なるからです。

例えるなら、3つのレストランが合併した時に、使用する調理用具はどのレストランのものを使うのかという議論の末に、「全ての調理用具を同時に3種類使おう、フライパンを3種類溶接して同時に使えば対等だ」というような意思決定がなされたようなものです。

複雑な問題の説明を求めたとき、しばしば「簡単に説明できることではないから、話してもわからないよ」と言って説明しない人がいたりしますが、複雑な問題こそ本質に集中すべく、こうやって簡単に説明できる表現を追い求めたほうがいいんだろうなと思いました。

その⑧ 76位: 日本語フォントがGoogle Fontsに大量追加!すべてのフォントが商用利用も無料のフリーフォントです

こちらのブログでもたびたび取り上げているGoogleフォント、2021年もまた数が増えましたね。昔はNotoフォントくらいしかなかったようなものですが、今ではずいぶんバリエーション豊かになりました。

2021年9月で31種類まで増えたのを確認していてそれを試していますが、2021年12月の今だとどうなんでしょう...

 

と思って見てみたら53種類に増えてました。またやらねばならんようですね(使命感)

 

おわりに

こうやって見てみると確かに今年1年だけでも色々なインプットがあったんだなと実感します。

もちろん、こうして「2021年の情報」というラベリングがないといつ見たものなのかもはやはっきりしないものばかりですが、主旨としての内容は大体覚えているので、こうやって見聞きしたものが自分の中でゆるやかに血肉になっていくんだなと改めて感じました。

2022年はどんな情報に出会えるんでしょうねー。ではまた来年。

 

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