たくなくの雑記帳

思ったことを書き留める雑記帳

最近ポーカーはじめた話とゲームの好みの話

たまに日記を書くといいもんだという気持ちになったので書いていきます。

ポーカー歴2か月弱の人

事の発端は1か月ほど前、9月上旬に友人とポーカーをやってみたことです。

ポーカーといったとき、皆さんはどんなルールを思い浮かべるでしょうか。ワンペア、ツーペア、スリーカード、...、5枚の組み合わせで勝負する基本形はいいにしても、プレイヤーごとに5枚のカードが配られるタイプをイメージする人が多いのではないでしょうか。
僕もポーカーといえばこのタイプでしたが、この1人5枚のタイプはドローポーカーと呼ばれるもので、19世紀中盤に確立されたものです。

テキサスホールデムというポーカー

で、今回「ポーカーやってみた」と言っているのは別のタイプ、1人2枚を持って5枚の場札と組み合わせて戦う、テキサスホールデムというタイプのポーカーです。
映画好きの人であれば、007カジノ・ロワイヤルでプレイされているアレ、というとイメージがつくかもしれません。

はじめてこの映画を見たとき、大まかに言ってこれがポーカーであって、手札+場札で役を作ることは理解できましたが、どうもそれまでの手順(ベットラウンド)がわからないなーと思って見ていました。

ポーカーは "ブラフゲーム" ?

自分にとってのポーカーはこの映画の印象が強く、ストーリー的な分かりやすさから作中では特にブラフに焦点を当ててポーカーが描かれていたことをよく覚えています。

一応、敵役であるル・シッフルの説明の際に「数学の天才でポーカーに強い」っていうコメントがあるんですが、「なんで数学がポーカーの強みなんだ?」という印象を持っていました。

そこの謎は今回解けることにはなりますが、そこが繋がっていなかったこともあり、「ポーカーは運とブラフで戦うゲームなのだ」という印象が強く、自分の興味を強く引くものではありませんでした。

ポーカーとは「統計のゲーム」だったのだ

今回改めて、ポーカーを勧めてくれた友人のアドバイスを受けつつ、テキサスホールデムのルールを正しく知ってプレイしてみたんですが、そのことや後で学んだことを合わせて、元々持っていた「運とブラフで戦うゲーム」という印象が間違いだったと理解できました。(もちろんその側面はあるんですが、それが全てではないという話)

1回の勝負で確実に勝つ方法はないが...

ポーカーの勝負は最終的に手札を使った役の勝負であって、役が入るかどうかは確かに運でしかないことになります。従って、1回1回の勝負を勝つための方法は上手い人であっても素人であっても確実なものはなく、勝ったり負けたり、ということが普通にあり得ます。

とはいえ、上手い人というか、このゲームを運以外でも見ている人からすると、1回1回の勝負で「正しい手順」「妥当な判断」によって、長期的には勝つ可能性が高いプレイをすることができます。
もちろん、いくら正しい手順をとったからと言って、1回1回を必ず勝てないのは言った通りですが、100回200回と繰り返すことによって徐々に差がついてくる、そういう勝ち方は可能なゲームだということです。

手札の2枚でそれなりに勝負が決まる

細かい理屈を書き始めると無限に長くなってしまうので細かいことを省くと、「自分の手札で勝負した時の勝率を統計的に理解しよう」というのが第一歩になってきます。

配られる手札は2枚なのでそれなりに種類がありますが、実質的に考えるべきは実は以下の13×13=169通りです。

引用:ポーカーの勝率は?スターティングハンド表を覚えてプリフロップを完全攻略しよう より

全169マスのうち、各マスに書いてあるのがその他全ての手札に対する勝率です。
ちょっと考え方が難しいですが、例えばA/Aの組み合わせを手札に持った場合、場にどんな5枚が落ちたとしても1対1の勝負なら85%は勝てるというのが左上のマスに85%と書いてある意味です。

なお、ポーカーでは5枚の絵柄(スート)が揃うフラッシュの役があるため、配られた2枚の絵柄が同じスーテッドの組み合わせのほうが強いことになります。
例えば、A/Kの組み合わせであっても絵柄の違うAKoと絵柄の同じAKsは勝率がやや異なります。

テキサスホールデムを理解する上では、この「場にどんな5枚が落ちたとしても○%勝てる」という考えが非常に重要になります。

ノリで賭けると長期的には負ける

上の表を見て、左上の組み合わせが強いことは提示されるまでもなく、直感的にわかりますが、肌色とかグレーの中途半端な手札がきたとき、つい「ノリで勝負してしまう」ことはないでしょうか。さらには、「勝率が40%しかないのに、リターン2.5倍未満の勝負をしてしまう」ことはないでしょうか。

簡単な話として、100ドル賭けて勝てば250ドル貰える勝負があったとき、勝率40%だと統計的にはトントンの勝負です。この勝負のリターン2.5倍というのは、勝率40%(=2/5)の逆数(=5/2)と一致しているからです。
しかし、この勝負に買って200ドルしか貰えないと大変です。リターンが2倍しかなく、勝率40%ではどんどん損をすることになります。

ポーカーで勝負していると、事はここまで単純かつ明快じゃないので気づきませんが、ノリで勝負していると往々にして「今の状況(≒勝率)に対して賭けすぎている」ということが起こってしまいます。
そういった戦い方を続け、短期的に運良く勝っていたとしても、長期的にはもちろん負けるわけなので、こういうことをしないことが「長期的には勝つ可能性が高いプレイ」に繋がります。

というわけで、こういった統計的な手札の把握、さらには確率を踏まえた正しい賭け方を瞬時に計算・判断できるという意味で、007において「数学の天才」と「ポーカーの強さ」がリンクする説明になっていたというわけです。

とはいえブラフもあるので奥深い

ただ、「統計的に正しいプレイだけが正しいわけではない」という面もまたあるのがポーカーの奥深いところです。
先ほど説明した通り、強いときに勝負して、弱いときに勝負しない、ということだけをやっていると、相手に強さが筒抜けになってしまうので、ある程度はブラフを織り交ぜること、つまり「統計的に正しくないプレイをすることが正しい」面もあります。

このあたりのさじ加減がプレイの醍醐味ではあるものの、やっぱり上手い人と長くやっているとどうしてもそういうさじ加減というテクニックでじわじわと負けていくことがわかるので、「運とブラフだけのゲーム」というわけではなく、テクニックがむしろ重要なゲームなんだということを実感できるようになってきました。

ポーカーを好きになれそうな自分

こういった学び直しと発見を通じて、改めて自分のゲームの好みというものを思い知らされました。

自分のゲームの好みとして、スマブラとかモンハンとか、瞬間的なプレイングスキルが求められるものは意外とNGなんですよね。
このあたりは、そもそも自分の反射神経やセンスの問題でその手のゲームが得意ではないっていうことが大きく、自然体でプレイしたときの成功体験の乏しさからあまりのめり込むものではありませんでした。

一方で、そういった瞬間的なプレイングスキルが求められないターン性のゲームだったり、一定の手順で成果を上げることができる再現性・学習性の高いゲームなんかが好みに入っています。後者のゲームで代表的なのは今年久しぶりにがっつりプレイしたELDEN RINGなんかがそうですね。死んで考えて覚えて繰り返すタイプのゲーム。

ゲームから得たいのは「自分の成長実感」

そういったゲームの好みを振り返るに、自分がゲームから得たいものは「自分の成長実感」なんだなと思いました。
もっと具体的に言えば、自分の頭で考えて、やり直して練習して、そしてその成果がちゃんと現れること。

かつて好きなゲームとしてシミュレーションゲームAge of Empiresの話をしましたが、これもある意味その類で、一定のランダム性(初期配置)は否定できないものの、基本的には手順による再現性の高いゲームで、頭で考えて練習によって強くなる側面が非常に強いゲームです。

改めて読み返しましたが、メタルギアソリッドなんかも手順と再現のゲームですね。DARK SOULSのところでも

デモンズソウルと同様の初見殺し満載の難易度設計でありつつも、やはり死にながら強くなるというゲームの醍醐味の中で攻略していく楽しみは健在です。

と書いている通り、いろいろ考えてやり直して成長していくゲームが好きだと改めて思います。

もしかするとポーカーもそのひとつ

そういった好みを考えたとき、このポーカーもそれにあたるような気がしました。
確かに絶対的な勝ち筋があるわけではないものの、このゲームの特性を考えて、繰り返しプレイしていく中で、自分が正しくできていれば徐々に成果が表れてくるというのが自分の性に合っているなと思います。

まだやっぱり勉強し切れていない部分や、実際の勝負の中でリアルタイムに正しい判断ができない部分が多いのでまだまだだなと思う一方で、やはり考えたら考えただけ、勉強したら勉強しただけ強くなれる実感もあるので、これもまた自分の成長を感じることができるゲームです。

今後ポーカーがさらに市民権を得ていく...?

ポーカーはトランプを使ったテーブルゲームですが、テーブルゲームという意味では囲碁や将棋、麻雀なんかと広義には同じカテゴリに入ります。

娯楽として挙げる人の人数を数えると少ない部類かもしれませんが、e-Sportsの隆盛や、世界的なポーカー熱の高まり、さらには日本という国におけるカジノ産業の立ち上がりを見据えると、今後さらにポーカーが盛り上がっていくことが予想されます。

単純にゲームとして性に合っていることもありつつ、今後そうやってさらにポーカーが盛り上がっていくことを思うと、界隈の発展を見守ることができるいいタイミングなんではないかと思ったりしました。

皆さんも興味があったらぜひポーカーをやってみてください。

 

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