たくなくの雑記帳

思ったことを書き留める雑記帳

いい感じのUSB充電器を求めて三千里

なんとなくまとめたくなったUSB充電器の話。

いい感じのUSB充電器に惹かれる人

普段から趣味としてガジェット誌を読み漁ったり、Amazonセールの度に商品を比較したりしていますが、最近ついつい目がいってしまうのがUSB充電器です。

一昔前まではType-Aの電源さえ取れればあとは一緒、みたいな感じでしたが、Type-CでUSB PDによる大電流化が進んだことや、様々な機器にType-C給電ができるようになったこともあり、USB充電器の便利さや商品ごとの差別化要因が一層重要になってきています。

そういう気持ちで日夜素晴らしいUSB充電器がないか目を光らせているのですが、いつも思いつく通りにパラパラ見てるだけなので、ここはひとつ何かしらの軸でまとめてみようではないかと思った次第です。

窒化ガリウムという技術革新

USB充電器を見るとき、なんだかんだ一番目が行くのはサイズ感です。最近は色んなメーカーから「GaN」の充電器が発売され、そのコンパクトさをウリにしています。

GaNって何なの?っていう方はこちら。まぁざっくり窒化ガリウム(GaN)による技術革新でコンパクトに作れるようになりましたよーってことですね。

GaN充電器が世に出てからよく言われるのがMacbook純正の充電器サイズとの比較です。
Macbookユーザはスタバなんかで使ったりすることも多い一方で、ミニマリスト的な特性から荷物を少なくシンプルにしようって志向を持つ方も多いので、こういう小型のUSB充電器で給電できるのは非常に素晴らしい組み合わせと言えるでしょう。

引用:65W級GaN搭載USB充電器をガチ評価、総合1位は意外なメーカー(日経クロステック)

USB PDによる用途拡張

あとはUSB3の規格が策定されるのと合わせて出てきたのがUSB PD(Power Delivery)という給電仕様を拡張する考え方で、これにより従来はマウスやキーボード程度の低電力デバイスの駆動を主にしていたUSB給電が、今やノートPCの電源そのものを兼ねられるような多機能端子へと進化することになりました。

具体的には、USB1時代には2.5W(0.5A×5V)の給電能力しかなかったところ、昨今ではスマホの充電にすら20Wは当たり前、MacbookなどノートPCへの給電で45Wやそれ以上の給電能力を有するUSB充電器がUSB PDの名のもとに登場しています。

もちろん、先述のGaNによって小さく作れるようになったというのはありますが、基本的には給電能力は大きさや重さとのトレードオフになるので、USB充電器選びをする際には、

  • 給電能力
  • ポート数
  • 充電器のサイズ&重さ

のバランスが重要になります。

USB充電器横並び調査

それでは3軸が示せたところで具体的な製品比較をしてみましょう。
商品デザインに支配的な要素はやはり給電能力なので、給電能力を区切ってクラス別に気になった商品を並べていってみます。

5W以下部門

では最初に一番小さいクラスのUSB充電器。このあたりはUSB PDでもなんでもないただのUSB充電器って感じのやつらです。

サンワサプライ ACA-IP32BKN

こいつはもう終売になってしまっているので公式ページのリンクのみですが、これまで見た中で最も小さいUSB充電器がこいつです。

画像を見てもらったら分かるように、ほとんどType-AのUSB端子と折り畳めるプラグ部分くらいのサイズしかないことがわかります。

  • 給電能力:5W(1A)
  • ポート数:1
  • サイズ:27.5mm×27.5mm×27.5mm
  • 重さ:24g
  • 参考価格:1,600円

24gでプラグの折りたたみ可能なこともあり、当時はとりあえずカバンに放り込んでおくかみたいな持ち方をしていました。今はさすがにパワー不足なので、スマートリモコンみたいな、とにかく給電さえできればOKみたいな機器用になってます。

日本トラストテクノロジー CUBEAC110BK

今でも買える商品という意味ではおそらくこいつが最小です。

  • 給電能力:5W(1A)
  • ポート数:1
  • サイズ:28.0mm×28.0mm×28.0mm
  • 重さ:25g
  • 参考価格:1,100円

たかが0.5mm、されど0.5mmといった感じの差。

エレコム AVS-ACUAN007BK

名の知れたメーカーでこのクラスってことだとエレコムのこれになります。

  • 給電能力:5W(1A)
  • ポート数:1
  • サイズ:30.0mm×30.0mm×30.0mm
  • 重さ:60g
  • 参考価格:584円

なんだか一気に倍以上重くなりました。しかし安い。

20W以下部門

続いてはUSB PDの領域に入って一番下の20Wあたりから。

出力なので主にスマホ/タブレット用途ですが、ノートPCでもギリギリ給電できるものがあったりするので本気で持ち物を減らすなら試す価値はあるかも。

CIO PD20W1C1A

個人的には結構お気に入りなんですが、CIOのType-A/Type-Cの2ポート充電器。

  • 給電能力:20W
  • ポート数:2
  • サイズ:28.0mm×28.0mm×30.0mm(プラグ部除く)
  • 重さ:35g
  • 参考価格:2,398円

さすがにプラグは折りたためないものの、本体部分だけであれば前述の最小クラスに比肩する小ささです。その分、本体でダイレクトに熱をもつので触ってみると思ったより熱い!みたいに感じるかも。

ちなみに姉妹品としてType-C×2のタイプもあります。

Anker PowerPort III Nano 20W

小型USB充電器といえばAnker!みたいなところありますが、このクラスではあまり特異性がありません。これでプラグ折りたためればよかったんですが、どうやらこれはできなさそう。

  • 給電能力:20W
  • ポート数:1
  • サイズ:28.0mm×28.0mm×40.0mm
  • 重さ:30g
  • 参考価格:1,780円

これならType-AもついてるCIOでいっか、という印象です。

ちなみにより新しいモデルもありますが、出力据え置きでなぜかやや大きくなっていたりします。

UGREEN CD318

このクラスでは逆に珍しい、プラグが折りたためるタイプのUSB充電器。

  • 給電能力:20W
  • ポート数:1
  • サイズ:31.8mm×31.8mm×36.0mm
  • 重さ:37g
  • 参考価格:2,280円

プラグが折りたためる分扱いやすいんでしょうけど、やや大きくなっているわけなので非常に絶妙なところですね。確かにこう見るとプラグ折りたためずとも小ささに特化したほうがいいのかも。

45W以下部門

ここから本格的にPC給電ができるレベルになってきます。またさらに単ポートで済ませるか、多ポートで色々なものを充電するかなど、悩ましいところに入りますね。

Anker Nano II 45W

このクラスのベンチマーク的存在であり、GaN充電器で最初期に注目されたのがおそらくこいつでしょう。

  • 給電能力:45W
  • ポート数:1
  • サイズ:35.0mm×38.0mm×41.0mm
  • 重さ:68g
  • 参考価格:3,990円

サイズこそ大きく変わりませんが、重さは20Wクラスのものと比べてズシリと重くなっています。(それでも十分軽いけど)

Anker 523 Charger (47W)

引き続きAnkerですがこちらはType-C×2になったパターン。

  • 給電能力:47W
  • ポート数:2
  • サイズ:35.0mm×35.0mm×53.0mm
  • 重さ:87g
  • 参考価格:5,490円

1ポート版に比べれば2ポート化したから少し長くなったよ、という感じです。
同じType-C×2の充電器としてみれば、20Wのところで紹介したCIOのやつ(28.0mm×28.0mm×30.0mm)より一回り大きくなっていることがわかりますね。

他社の同等品って意味ではUGREENのこいつでしょうか。全体45Wでやや大きく短い、みたいな感じになっています。お値段もちょい控えめ。

CIO NovaPort DUO 45W

こちらはCIOの45W充電器。写真だと分かりづらいですが、かなり小さいです。

  • 給電能力:45W
  • ポート数:2
  • サイズ:36.0mm×29.0mm×46.0mm
  • 重さ:78g
  • 参考価格:4,378円

他が正面から見て正方形な作りになっているところ、こちらは幅がスリムな長方形タイプ。幅が30mmを切っているのでかなり小さいですね。

ちなみに姉妹品でNovaPort DUO 30Wなる商品もありますが、こちら45Wと寸法的には全く同じなので結構存在意義が謎です。(価格はさすがに500円ほど安い)

Anker 323 Charger (33W)

45W以下のクラスだとこういう30Wくらいのものも含まれますが、そこでもやはりAnkerの存在感があります。

  • 給電能力:33W
  • ポート数:2
  • サイズ:35.0mm×35.0mm×40.0mm
  • 重さ:56g
  • 参考価格:2,990円

33Wなので重さも控えめ、サイズも控えめで、45Wに比べればお値段もずいぶん控えめに見えてきます。

こちらもUGREENの同等品でこういうのがありますが、やはりやや及ばずな感じ。

65W以下部門

ここまでくるとノートPCですら充電できないものはなくなってくるのと、全体の出力に余裕が出るので多ポート化する商品が多いです。

Anker Nano II 65W

また例によってベンチマーク的なAnker商品です。

  • 給電能力:65W
  • ポート数:1
  • サイズ:42.0mm×36.0mm×44.0mm
  • 重さ:112g
  • 参考価格:4,490円

サイズはそこまで変わらないにせよ、グッと重くなっています。

Anker Prime Wall Charger (67W)

直近で一番おぉ、となったのがこいつ。67W出力で3ポート搭載していながらもこのサイズというのはすごいです。

  • 給電能力:67W
  • ポート数:3
  • サイズ:39.8mm×39.8mm×50.0mm
  • 重さ:144g
  • 参考価格:8,490円

しかしさすがに高すぎやしませんかね...(涙)

エレコム EC-AC4465BK

Ankerの高級品がさすがに高いという人のためのジェネリック品がこちら。

  • 給電能力:65W
  • ポート数:3
  • サイズ:40.5mm×38.0mm×52.0mm
  • 重さ:110g
  • 参考価格:4,690円

お値段半額、とまではいきませんが結構安くなりました。質感が安っぽいのとエレコムのロゴがダサいのが気にならなければ大丈夫な一品。

CIO NovaPort DUO 65W

あとは1ポート減りますが65Wクラスで最軽量のCIO。

  • 給電能力:65W
  • ポート数:2
  • サイズ:42.0mm×29.0mm×52.5mm
  • 重さ:95g
  • 参考価格:5,478円

少し長さはありますが特筆すべきはその幅のスリムさと軽さ。65Wで最初に紹介した1ポートのものより軽く、唯一の100g切り

じゃあCIOの1ポートはもっと軽いんじゃないかと言いたくなりますが、残念ながら筐体を共用しているようでサイズは同じで重さもほぼ同じということに。

どちらかというと3ポート版のNovaPort TRIOのほうがいいですね。こちらのType-A/Type-Cのタイプも100g切りです。

65W超部門

ここから先はかなり用途が限られると思いますし、GaN充電器でも結構なサイズ感になってくるのであんまり普段から見てるわけではないです。

あとこの辺までくると100W通せるケーブルもちゃんと探さないといけないのでそういう悩みも。

Anker Prime Wall Charger (100W)

先ほども紹介したAnkerの100W版。100Wの3ポートでは多分一番小さいです。

  • 給電能力:100W
  • ポート数:3
  • サイズ:42.0mm×39.0mm×60.0mm
  • 重さ:178g
  • 参考価格:9,990円

やはり高い。

UGREEN Nexode 100W

100W超えだと大体こんな感じのフォルムが多いです。

  • 給電能力:100W
  • ポート数:4
  • サイズ:69.0mm×33.0mm×69.0mm
  • 重さ:224g
  • 参考価格:7,999円

しかしこっちは比較して安いですね。

CIO NovaPort TRIO 140W

そしてまた例によってCIOのNovaPort。

  • 給電能力:140W
  • ポート数:3
  • サイズ:63.0mm×29.5mm×69.0mm
  • 重さ:227g
  • 参考価格:12,980円

こちらはさらに高出力な140Wですが、前述の100Wクラスと同程度のサイズ&重さに収まっています。ここまで見てきて気づきましたが、USB充電器って概ね10Wあたり1000円の価格感なんですね。

その他充電器いろいろ

これまで見てきたのはコンセントに直接挿すようなベーシックなタイプでしたが、高出力モデルを中心に必ずしもそうでないタイプの充電器がいろいろあります。

電源タップタイプ

まずは電源タップタイプ。旅行のお供など、外出先で一時的に使うタイプのものです。ケーブルが収納できるなど、収まりの良さも魅力。

Anker 615 USB Power Strip (65W)

1mの延長コード部分が本体に巻き巻きできる電源タップタイプ。ACが2口あり、Type-Cも65W出るので便利。

  • 給電能力:65W
  • ポート数:3+2AC
  • サイズ:59.0mm×47.0mm×119.0mm+1.0m
  • 重さ:300g
  • 参考価格:6,990円

旅行のときなんかはこれを1つ持っていけば電源周りで困らないので気に入ってます。

CIO CIO-42W1C2A-TAP01

Ankerは便利そうだけどちょっと高い...と思った方にはこちらの低スペック品。

  • 給電能力:42W
  • ポート数:3+3AC
  • サイズ:65.0mm×25.0mm×120.0mm+0.25m
  • 重さ:150g
  • 参考価格:2,398円

Ankerの約1/3になる価格水準。単ポート最大30Wでさすがに出力が小さいのでPC給電には心もとないですが、旅行のお供でとりあえず持っていくにはいいでしょう。ちなみにこちらは延長コード部分0.25mで短いです。

CIO Polaris CUBE WALL USB PD 65W

低出力な悩みに応えたのか、最近直挿しタイプのこんなタップが発売されました。

  • 給電能力:65W
  • ポート数:3+3AC
  • サイズ:84.0mm×38.0mm×54.0mm
  • 重さ:185g
  • 参考価格:5,980円

25cmのケーブルもあってないようなものなので、まあこれでいいのかもしれないですね。長さも84mmに収まっているので一回り小さいといった感じですが、価格は5,980円と65Wらしい価格帯になりました。

そして例によってこれが高いという場合にはこういう低スペック品があります。

出力こそ20Wになってしまいますが、一回り小さいコンパクトさと88gという圧倒的な軽さが魅力です。

卓上ステーションタイプ

続いて卓上ステーションタイプ。こちらは卓上に固定して使うイメージ。

UGREEN Nexode 300W

たぶんいま売ってる商品の中では一番高出力な充電器。

  • 給電能力:300W
  • ポート数:5
  • サイズ:93.4mm×53.0mm×111.6mm+1.5m
  • 重さ:868g
  • 参考価格:26,980円

最新のUSB PD3.1で240Wまで規格化されているといっても、ちゃんと商品化されているのはこれを含め140Wまでなので、単ポート最大140Wで合計300Wまでいけるというものです。

5ポートもあって重さが868gと格段に重く、みんなでPCの電源取りたい場合にはいいのかもしれないですが、正直使うシーンがイメージできないですね。

UGREEN DigiNest Cube 65W

使うならまあこれくらいかなというのがこちら。

  • 給電能力:65W
  • ポート数:4+3AC
  • サイズ:77.0mm×76.0mm×77.0mm+1.8m
  • 重さ:500g
  • 参考価格:6,435円

65Wまで給電できてその他にもいろいろ給電できるので便利そう...に思いつつ、コード前と左右に伸びるので結構散らかるのでは...?と思ってしまう。

Anker 525 Charging Station

こちらはACが後ろにまわったタイプ。

  • 給電能力:67W
  • ポート数:4+3AC
  • サイズ:44.0mm×117.0mm×64.0mm+1.5m
  • 重さ:372g
  • 参考価格:6,990円

卓上でACを前向きに配線することはないでしょうからこっちのほうが好み。

Anker Nano Charging Station (67W)

しかしそれをさらに小さくしたのがこちら。

  • 給電能力:67W
  • ポート数:4+3AC
  • サイズ:100.0mm×93.0mm×19.0mm+1.5m
  • 重さ:298g
  • 参考価格:6,990円

ただ注意点としては67Wというのは合計で、単ポートで見ると最大30Wという点です。あと見たらわかる通りコンセントは垂直に挿さるので見た目としてはあまり美しくない...。

お気に入り充電器たち

上で紹介したもののうち、実際に使って気に入っているものがこちら。

高出力系は自分がカフェでMacするようなタイプではなくニーズがないのであまり惹かれるものがなかったですね。やはりサイズと機能のバランスがよいものが気になります。

まとめ

思いの外長くなりましたが、このところ自分が気になっていたUSB充電器たちをまとめて調べることができました。

お気に入りのやつよりさらに小さいやつが見つかればと思ったんですがなかなか見つからず、なんだかんだちゃんと調べた上で気に入っているんだなと我ながら感心しました。

それにしても、高出力タイプを中心に、「たかが充電器」に1万円を出さなければならないとは驚きますねぇ...。

次はモバイルバッテリーでもまとめようかな。ではまた。

 

 

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