せっかくなのでわが家の防災チェックをしてみよう(心構えと対策編)
昨日は大きな地震がありましたね。
ウチは震度4くらいだったようですが、揺れが長かったこともありちょっと恐ろしさを感じました。
被害がなかったからよかったものの、これがリアルに震度6とかだったらどうしようと思うので、心構え含めて防災チェックしてみたいと思います。普段はこんなモチベーションもないので、こうやって気持ちの高まりを上手く利用していきたい。転んでもタダでは起きない精神🙄
ちなみに、メインではなくこちらの雑記ブログ側に書くのは客観性をそこまで重視せずに書くからです。
できる限り客観的に考えたいと思いつつ、自分が都市部に住んでいることから暗黙にそういう考えでまとめていることにご注意ください。
防災対応の考え方
まず最初に、防災の考え方です。大まかに言って、「被災する」ということ全体を見渡すと次の4ステップに分かれます。
- 【回避】災害が起こる前
- 【対処】災害の最中
- 【避難】災害が起こった直後
- 【生活】災害が起こった後
それぞれのステップごとにできること、やるべきことは違うので、ステップごとの状況を思い描きながら考えていきたいと思います。
ちなみに、防災は地震に留まらない災害を想定しますが、今回は地震を意識して防災を考えます。
というよりは、災害の中で地震がもっとも瞬間的な対応となるため、日ごろから意識しておくことが重要であり、かつ地震への対策が結果的に他の防災対策にもつながりやすいからです。結局はほぼ同じ防災備品買いますからね。
防災マニュアルを読もう
今回いろいろ書いていきますが、主として自分の頭の整理が目的です。より構造的に、網羅的に理解したい場合は防災マニュアルを読むほうがよいので、各地域の防災マニュアルを探してみてください。
一般論を、ということであれば無料公開されている東京防災がオススメです。
東京ということでかなり都市部を意識した構成になっているので、名古屋・大阪なんかでも基本的に同じ考えで見れると思います。
(が、居住地のものがあるなら基本的にそちらを見たほうがよいです)
【回避】災害が起こる前
まず最初は災害が起こる前の話です。いかに被災を回避するか。
「自然災害だから回避しようがなくない?」と思うかもしれませんが、一応、可能です。
災害の回避には意味合いが2種類あり、
- 被害回避:そもそもの被害を免れる
- 被害抑止:被害を最小限に留める
というゼロを目指すか、ゼロに近づけるかというアプローチです。
被害回避
もっとも、ゼロを目指すのはなかなか難しいです。地震大国日本、自然災害大国日本なのでどこにいても自然災害の脅威から逃れることはできません。
一応、統計レベルで見れば、瀬戸内エリアは自然災害の脅威が低いと言われます。地震も台風も、地理的に強い特性を持っています。
居住地域からくる災害特性を知っておきたい場合、居住自治体が公開しているであろうハザードマップを見るのがよいです。
地震その1点で見るなら防災科研が公開している J-SHIS データを見る手もあります。
J-SHISでは活断層の位置からみた危険性や、地盤の固さなどを踏まえた揺れやすさなどを見ることができますが、こうしてみると東京では多摩市の堅牢さがよくわかります。
上の画像は表層地盤増幅率をプロットしたものですが、同じ地震波が伝搬しているとしても表層の増幅率が違うために赤のエリアではより揺れやすいということになります。
実際に、昨日の揺れを広域に見てみると、
このように南関東や新潟で震度4がついているエリアは大体この赤エリアとリンクしていることがわかります。まぁ、平野部は便利な反面仕方ないってことではありますけどね...。
老後はどこに住もうかなー。
被害抑止
さて、というわけで「老後をどこで暮らすか?」みたいなことでない限り、ほとんどの場合は居住地を変えることはできません。
そのため、居住地はもちろん、今住んでいる住居を前提として防災を考えることになります。
被害抑止という観点では、やはり家財の固定が最たるものです。
特に気にすべきなのは寝室で、人間1日の1/3を寝て過ごすことと、寝ている間は意識がないことから、「起きる前に家具に押しつぶされていた」なんてことは避けなければなりません。
なので、まずは寝室、特にベッド周りをチェックして
- たんす
- 本棚
- 照明
などが固定できているか、あるいは倒れてきたときベッドや布団とどういう位置関係になるかを考えておくとよいでしょう。
地震防止シートや突っ張り棒などが楽ちんですが、釘やネジで固定するような耐震バンドを使うとかなり安心感が高まります。
対処が難しいのは本の類ですが、辞書のような鈍器書は上に置かず、せいぜいマンガが降ってくる程度に配置を変えるのがいいですね。まぁ、マンガ好きならマンガに埋もれても本望でしょう。(そういうことではない😇)
寝室以外ではリビングやキッチンなどがありますが、そのあたりでは基本的に起きているはずなので、この後考える「最中の行動」として対策することになります。
【対処】災害の最中
続いては、対処として「今まさに揺れているときに何をするか」です。
昨日は家にいるとき、そして夜の遅い時間ではありましたが、実際にはもっと多くのパターンが存在します。
- 被災場所:家、家の近くや勤務場所、その他遠隔地
- 被災時間:朝、昼、夜
- 覚醒状態:寝ている、起きている
- 家族所在:家族と一緒、家族と別
このあたりでしょうか。全パターンを網羅するのは大変なので、ポイントごとに考えてみます。
被災場所
一番基本的な対処条件は、「自分がどこにいるか」です。
どの場所にいても、最中において考えるべきことは「安全な場所に身を移す」ことです。
では安全な場所とはどこか、というと要するにモノが倒れてきたり、落ちてこない場所ということになります。家の中であれば机の下ですし、家の外であれば公園などの開けた場所ということになります。
ここで大事なのは「 揺れている最中に大したことは考えられないし、行動できない 」ということです。以下をご覧ください。
こちらは気象庁の 震度について というページからの引用ですが、特に身の安全を意識しなければならない震度5強以上では「歩くことが難しい」というレベルに達します。
なので、ここはもうどこが最善かなどと考えている暇もなく、「家の中にいたらここ!」というように反射的に行動できるくらい単純なほうが望ましいですね。
家族所在
もう1つ大事なのが家族の所在です。
直後はさておき、足元の被害が収まったら家族の安否が気にかかってきます。
「じゃあLINEしよう」みたいに思うのもありますが、そのレベルでは当然スマホが使えないなんてことも想定されますので、「やべぇことになったら自律的にこうする」という家庭内マニュアルを考えておくといいでしょう。
ちなみにウチは「離れ離れになっていたらとりあえず広域最寄りの避難所を目指す」ことを唯一のルールにしています。あれこれ決めても覚えられないですし。
【避難】災害が起こった直後
さてそんなこんなで揺れが収まったとして、次は避難です。
速やかに避難すればよいという話ではありますが、一応ここでは3ステップを想定します。
- 避難すべきか考える
- ガスや水道など周辺状況をチェックする
- 避難セットを持つ
- 非常用エレベータまたは非常階段で降りる
- 広域避難所を目指す
このあたりは、発生から30分以内の話なので判断を仰いだり考えたりしないことが望ましいです。
なので、このあたりも家族会議の対象ですね。
避難すべきか?
まず最初にあるのは「避難すべきか?」ということです。
幸い、昨日は避難すべきレベルではなかったわけですが、じゃあどのレベルだったら避難すべきなのかは考えておかねばなりません。
端的に言えば、「そこにい続けることが危険だと感じるか」ということですが、わかりやすい基準としては
- 自分や家族がケガをしている
- 家財などに破損が生じており、ケガの危険がある
この2点に尽きます。
特に、「ケガをする」のレベルですが、「自発的な行動に支障が出る」レベルかどうかというものがあります。
最初の揺れは収まっていたとしても、余震あるいは更なる本震がくるかもしれず、行動に支障が出るケガを負っている場合には二次災害の危険がより大きくなるからです。
このことは自分や家族はもちろん、近隣住民にも当てはまるので、被害の大きさを予感したら可能な限りテレビやインターネット、SNSで情報収集しつつ、近隣の様子も伺いながら判断することになるでしょう。
ちなみに、「停電したら即避難」という考え方もなくはないのですが、夜の場合などは無理な避難によってケガをすることも十分考えられますので、落ち着いてその場に留まったほうが安全というケースもあります。難しい。
避難の準備をする
なんやかんやで避難を決めたなら、一目散に避難しましょう。
避難にあたってはできる限りガスや水道の栓をチェックすることと、近隣住民の様子をみながら安全に避難することになります。
また、避難にあたっては避難セットを速やかに持ち出せるのが望ましいので玄関など、アクセスしやすい場所に置いておくのが望ましいです。
利用頻度が少ないからと、決して押し入れの奥深くに埋没させないように...。
このあたりの避難セットや備蓄品に関しては後ほど別記事にまとめて紹介します。
なんだかんだこういうやつを1つ持っておくといいですね。色はダサいですが、こういった蛍光色のほうが万が一の際に見つけてもらいやすいので変にデザインを意識してグレーとか黒とかを選ばないほうが無難です。ダサければダサいほどいいです。
レッツ避難
それでは家を出ました。避難所を目指しましょう。
...と、ここで足元をご覧ください。何をはいていますか?
避難が必要なレベルでは、足元にモノが散乱していたり、場合によっては道に亀裂が入っていたりすることも考えられますので、家から避難することを考えるのであれば、スニーカーのような動きやすい靴であることが望ましいです。
一分一秒を争う場面なので、「避難セット買ったからもう安心!」というわけではなく、避難所に到達するまでをどこまでリアルに考えておけるかが勝負です。
あとは到達すべき広域避難所の把握です。
大体は選挙の投票所を兼ねているパターンが多いので、小学校や中学校になることが多いでしょう。避難の練習だと思って選挙にも行きましょうね。
冒頭で紹介した東京防災と同じように、居住自治体が防災マップを公開していることが多くなってきたので、予めスマホにダウンロードしておくといいかもしれません。
僕自身は先ほどの東京防災であったり、居住地の防災マニュアルや防災マップをスマホに入れてあり、こういったイベントごとに最新化するようにしています。
【生活】災害が起こった後
足元の被害が収まってから30分で避難するかどうかを判断するとして、それ以降はどんな形であれ生活していくことになります。
とは言え、ここから先はあれこれ考えても仕方ないところではあります。
実際どんな被害レベルになるかは起こってみないとわかりませんし、想定するにはパターンが多すぎます。まぁ、最初の30分を生き延びて脱出できればあとはどうにでもなるでしょう。(ただし津波のパターンを除く)
大まかなパターンとしては、不自由ながらも家で生活する在宅避難の考え方と、避難所に身を寄せる避難所生活があります。
緊急事態とはいえプライベートの確保を考えれば、在宅避難が望ましいので、ライフラインが復旧するまでとは言わず、できる限り在宅避難できる準備を整えておきたいところです。
このあたりも基本的には家財の固定からはじまる防災/減災の準備と、水や食料といった物資の備蓄なので、やりようはあります。
緊急事態においてQoLというのも変かもしれませんが、起こってしまった現実の中で少しでもいい暮らしができるよう色々準備しておきたいですね。
まとめ
昨日の地震を踏まえ、改めて「災害が起こったら」ということをマクロに考え直してみました。
こういったことが使われない知識で終わることが望ましいと思いつつも、基本的に日本で暮らし続ける以上、どこかで遭遇するものだと思っているので、日々のニュースで甚大な災害報道を目にするのをきっかけとして、こうして防災意識のメンテナンスをするのがよいと思っています。
さて、次は物品チェックといきますか...(続く)
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